似た意味の言葉なのに微妙に使い方が違う、どうやって使い分けたらいいのか
よくわからない、そういう言葉ってありますよね。
今回は「及び」と「並びに」、それから「又は」と「若しくは」について
解説していきます。
「及び」と「並びに」
基本的な意味は同じ
どちらも、「○○と▲▲」といったように、複数の事柄を並列に扱うときに使います。
(例1)好きな食べ物は、りんご及びバナナです。
(例2)好きな食べ物は、りんご並びにバナナです。
どちらも、「りんごもバナナも好き」という意味です。
あえて言うなら「並びに」の方がほんの少し硬い印象がありますが、
一般的な使い方としてはほぼ同じと考えていいでしょう。
法律用語や公文書では使い方が異なる
法律や公文書でも、複数の事柄を並列に扱うという基本的な意味は同じですが、
使い方は明確に分けられています。具体的に見ていきましょう。
「及び」は3つ以上の事柄を繋げられる
先の例では並列に扱う事柄が2つだけでしたが、もっと多くの事柄を並べたいときも
ありますよね。こういう時は「及び」の出番です。
それぞれの事柄を読点(、)で繋いでいき、最後の事柄の前に「及び」を付けます。
例を見てみましょう。
(例3)りんご、みかん、バナナ及びスイカ
「りんごと、みかんと、バナナと、スイカ」という意味になります。
4つの事柄が全て並列に扱われています。
「並びに」>「及び」
「並びに」はどうでしょう。先の同じ文例に当てはめてみます。
(例4)りんご、みかん、バナナ並びにスイカ
先に正解をいうと、この使い方は誤りです。
なぜなら、「並びに」は、「及び」だけでは表しきれない場面にしか登場しない言葉
なんです。どういうことでしょうか。
(例5)りんご、みかん、野球及びサッカー
「りんごとみかん」はフルーツ、「野球とサッカー」はスポーツに関する言葉ですが、
例5のように書くと、違うカテゴリの言葉も全て同列に扱われてしまいます。
そこで、『「りんごとみかん」それと「野球とサッカー」』といった感じで
書きたいときは、「並びに」の出番です。
(例6)りんご 及びみかん 並びに野球 及びサッカー
「又は」と「並びに」
次に、